はじめに

「フィリピン留学を決めたはいいけど、現地でのお金はどうすればいい?」「学費の海外送金って難しくないの?」——そんな疑問を抱えたまま、出発準備が止まってしまっている方は少なくありません。
フィリピン留学では、学費の事前送金、現地での生活費、両替のタイミングなど、お金の動かし方を事前に整理しておかないと、現地到着後に慌てることになります。特に社会人が仕事を辞めてキャリアチェンジのために留学する場合は、限られた予算を最大限に活かす必要があります。
この記事では、フィリピン留学村が現地10年以上の経験をもとに、学費の海外送金から現地での両替・決済方法、税務上の送金書類まで、「送金」にまつわるすべての疑問を一気に解決します。英語の勉強で終わらせない、年収と働き方を変えるためのフィリピン留学を実現するために、まずはお金の準備をしっかり整えましょう。
フィリピン留学に必要な「お金の流れ」を全体像で把握する

フィリピン留学における資金の流れは、大きく3つのフェーズに分かれます。
フェーズ1:出発前の学費送金(日本→フィリピン)
語学学校への学費は、多くの場合、出発前に日本から海外送金で支払います。送金手数料は学校や送金方法によって異なりますが、一般的に3,000〜6,300円程度かかることが多いです。
主な送金方法は以下の通りです。
- 銀行電信送金(SWIFT送金):最も一般的。手数料は3,000〜5,000円程度。着金まで2〜5営業日。
- Wise(旧TransferWise):為替レートが有利で手数料も低め。送金額の0.5〜1%程度。
- Western Union / MoneyGram:即日送金可能だが手数料がやや高め。
- エージェント経由の一括払い:フィリピン留学村のような留学エージェントを通じて支払う場合、エージェントが学校への送金を代行してくれるため手間が省けます。
重要ポイント:送金の際は、必ず送金明細(レシート・通帳の記録)を保管してください。これは後述する税務上の「送金関係書類」として必要になる場合があります。
フェーズ2:現地での生活費(両替・キャッシュ管理)
学費とは別に、現地での食費・交通費・娯楽費などの生活費が必要です。フィリピンの物価は日本の5分の1〜10分の1程度が目安で、語学学校の寮に入れば月の生活費は2〜4万円程度で収まることも多いです。
フェーズ3:緊急時・追加費用への備え
ビザ延長費用、医療費、帰国便の変更など、予期しない出費に備えて予備資金として3〜5万円相当を別途確保しておくことを強くお勧めします。
現地での両替はどこで・どうやる?

日本での両替はおすすめしない理由
日本の空港でフィリピンペソに両替することは、レートの悪さから基本的にお勧めできません。現地在住者の経験談によれば、成田空港での両替レートとマニラ空港での両替レートを比較すると、1万円あたり700ペソ前後の差が出ることもあるとのことです。
たとえば、1万円を成田空港で両替すると約3,300ペソにしかならないのに、同じ日にマニラ空港やセブの両替所で両替すると約4,000ペソ前後になるケースも報告されています。限られた留学予算を最大化するためにも、両替は現地で行うのが基本です。
現地両替のコツ3選
- レートの良い両替所を探す:語学学校のスタッフや先輩留学生に「近くで一番レートのいい両替所」を聞くのが最も確実です。入学初日のオリエンテーションで案内してくれる学校も多いです。
- 1万円単位でまとめて両替する:細かい金額より、1万円・5万円などまとまった単位で両替するほうがレートが良くなる傾向があります。
- 治安の良い場所で両替する:レートが良くても、人通りの少ない場所や怪しい路上での両替は避けましょう。モール内や銀行系の両替所が安心です。
現地での支払い手段を使い分ける
現金(フィリピンペソ)
フィリピンでは現金払いが基本です。語学学校内の売店、ローカルの食堂、タクシー、マーケットなど、現金しか使えない場面がまだまだ多く存在します。
目安として、1週間の生活費は3,000〜5,000ペソ(約8,000〜14,000円)程度を手元に置いておくと安心です。
クレジットカード
セブのメインモール(SM、アヤラモールなど)や大型レストランでは使えますが、語学学校周辺の日常的な買い物では使えない場面も多いです。また、海外利用手数料(1.6〜3%程度)がかかるため、少額の支払いには不向きです。
ただし、クレジットカードに付帯する海外旅行保険は非常に重要です。カードを旅費決済に使うことで「利用付帯」となり、最大90日間の旅行保険が適用されます。留学中の医療費カバーとして活用できます。
国際キャッシュカード(デビットカード)
緊急時の予備手段として非常に有効です。フィリピンのATMは24時間対応のものが多く、いざというときに日本の銀行口座から現地でペソを引き出せます。
おすすめの使い方:留学専用の口座を新たに開設し、最低限の予備資金だけを入れておく。万が一のトラブル時でも被害を最小限に抑えられます。
GCash・Maya(フィリピン版QRコード決済)
フィリピン国内で急速に普及しているデジタル決済サービスです。コロナ禍を経て、セブのモールやカフェ、コンビニでも広く使われるようになりました。
GCashでできること:
- 店舗でのQRコード決済
- 個人間送金(割り勘・仲間への送金)
- Grabタクシーの支払い
- TOEICなどの受験料支払い
- プリペイドSIMへのチャージ
中長期留学者には、GCashのアカウント開設(フィリピンの携帯番号が必要)をお勧めします。現地生活が格段に便利になります。
海外送金の手続き:学費を安全に送る方法
銀行送金(SWIFT)の手順
- 語学学校から送金先口座情報(銀行名・口座番号・SWIFTコード)を受け取る
- 日本の銀行窓口またはネットバンキングで海外送金手続きをする
- 送金手数料(3,000〜5,000円)+中継銀行手数料(1,000〜3,000円)が発生する場合あり
- 着金確認後、学校から受領証(Receipt)を受け取る
注意:送金明細は必ず保管してください。扶養控除申請や確定申告の際に「送金関係書類」として必要になります。
Wiseを使った送金のメリット
Wise(旧TransferWise)は、中間レートに近い為替レートで送金できるサービスです。従来の銀行送金と比べて手数料を50〜70%削減できるケースもあります。
ただし、一部の語学学校では受け取り口座の制限があるため、事前に学校側に確認が必要です。
エージェント経由の支払いが最もシンプル
フィリピン留学村を通じて申し込む場合、学費の支払いはエージェントを介して行うことができます。日本円での支払いが可能で、為替リスクや送金手続きの煩雑さを避けられます。また、万が一のキャンセル時にも、バウチャー形式での返金対応など柔軟な対応が可能です。
税務上の「送金関係書類」とは?扶養控除との関係
国外居住親族への扶養控除と送金書類
子どもをフィリピンに留学させている親御さんや、配偶者が留学中の方が日本で扶養控除を受けるには、国税庁の規定に基づく「送金関係書類」の提出が必要です。
送金関係書類として認められるもの:
- 銀行の送金明細書・振込証明書
- クレジットカードの海外利用明細
- 国際送金サービスの送金記録
特に、30歳以上70歳未満の留学中の親族については、「留学ビザ等書類」と「親族関係書類」に加えて送金関係書類が必要となります(令和5年度税制改正以降)。
年間38万円以上の送金が扶養控除適用の目安とされていますが、詳細は税理士または国税庁のQ&Aページでご確認ください。
送金記録の保管習慣をつけよう
留学中は何かと出費が多く、送金記録を後から集めるのは大変です。以下の習慣をつけることをお勧めします。
- 送金のたびにスクリーンショットまたはPDFで保存
- クラウドストレージ(GoogleドライブなどでもOK)で管理
- 年間の送金合計額をスプレッドシートで記録
実例・体験談:送金・両替で失敗しないためのリアルな声

事例1:30代男性・キャリアチェンジのためセブ島に3ヶ月留学
日本で営業職をしていたAさん(30代男性)は、英語力を武器に外資系企業への転職を目指してセブ島に3ヶ月留学しました。
出発前、Aさんは学費の送金に銀行窓口を使い、手数料が約4,500円かかったと話しています。「次回はWiseを使えばよかったと後悔しました。でも送金明細をしっかり保管していたので、帰国後の確定申告でも問題なく使えました」とのことでした。
現地では、入学初日に先輩留学生から教えてもらった両替所を使い、モール内の銀行系両替所で毎回1万円単位でまとめて両替。生活費は月3万円以内に収まり、残りの予算を英語学習教材や模擬試験代に充てることができました。留学後、TOEIC650点を取得し、フィリピン現地企業でのインターンシップを経て、帰国後に外資系企業への転職に成功しています。
事例2:40代女性・子どもの教育移住を検討中の母親
Bさん(40代女性)は中学生の子どもを連れてフィリピンに3週間の親子留学を経験しました。
「一番不安だったのがお金の管理でした」とBさん。クレジットカード付帯保険を活用するために、航空券と学費の一部をカード決済。現地では国際キャッシュカードを緊急用に持参し、日常の支払いは現金メインで乗り切りました。
GCashはスマホの設定が難しく途中で諦めたものの、「現金とカードの2本立てで十分でした。両替は学校スタッフに連れて行ってもらったので安心でした」と振り返っています。現在は長期の教育移住を本格的に検討中で、フィリピン留学村に相談を継続しています。
事例3:20代後半・通信制大学在籍中の男性
Cさん(20代後半男性)は、通信制大学に在籍しながらIMS Academyでの留学を選択。多国籍な環境で英語を使う機会を最大化したいという理由からでした。
送金はフィリピン留学村のエージェント経由で日本円払いにしたため、「為替の計算や銀行手続きが一切不要で、準備の手間が大幅に減りました」と話しています。現地ではGCashを早めに開設し、Grabの支払いや友人への割り勘送金に活用。「現金をほとんど持ち歩かなくて済んだのでかなり安心でした」とのことです。IMS Academyの多国籍環境で英語力と国際感覚を磨き、現在はフィリピン現地企業でのインターンシップを視野に入れています。
よくある質問(FAQ)
Q1. 学費は日本円で払えますか?
A. フィリピン留学村を通じてお申し込みの場合、日本円での支払いが可能です。エージェントが学校への送金を代行するため、為替換算や銀行手続きの手間がかかりません。直接学校に申し込む場合は、米ドルまたはフィリピンペソでの海外送金が必要になります。
Q2. 現地でいくら現金を持っていけばいいですか?
A. 最初の1週間分として2〜3万円相当(約7,000〜10,000ペソ)を日本円で持参し、現地の両替所でペソに換えるのがおすすめです。学校の現地費用(SSP代・ビザ代など)もペソ払いが必要なため、入学初日の両替は必須です。
Q3. 海外送金手数料はどのくらいかかりますか?
A. 銀行窓口からのSWIFT送金では3,000〜6,300円程度が一般的です。Wiseを使うと手数料を抑えられる場合があります。フィリピン留学村経由の支払いでは、送金手数料の負担を最小化できるプランもありますので、お気軽にご相談ください。
Q4. クレジットカードはどのくらい使えますか?
A. セブのSMモールやアヤラモール内の店舗、大型レストランでは使えますが、語学学校周辺のローカル店舗や市場では現金のみのケースが多いです。クレジットカードはメインではなく、保険の活用と緊急時の補助として位置づけるのが現実的です。
Q5. GCashは外国人でも使えますか?
A. フィリピンの携帯番号(SIMカード)があれば外国人でも登録できます。ただし、フル機能を使うには本人確認(KYC)が必要で、フィリピンのIDに準じた書類の提出が求められる場合があります。短期留学なら現金メインで十分ですが、1〜3ヶ月以上の滞在なら早めに開設することをお勧めします。
Q6. 扶養控除のための送金書類はどうやって準備すればいいですか?
A. 毎回の送金時に、銀行の振込明細・送金確認書などを必ず保管してください。年間を通じて38万円以上の送金実績があることを証明する書類が必要です。書類が外国語の場合は和訳文の添付も求められます。詳細は国税庁の「国外居住親族に係る扶養控除等Q&A」をご参照いただくか、税理士にご相談ください。
Q7. 留学中に日本から追加送金が必要になった場合は?
A. 国際キャッシュカード(デビットカード)があれば、フィリピンのATMから日本の銀行口座のお金を引き出せます。フィリピンのATMは24時間対応のものが多く、緊急時でも対応できます。また、家族にGCashや国際送金サービス経由で送ってもらう方法もあります。
まとめ:お金の準備を整えて、キャリアを変える留学へ
フィリピン留学における送金・両替・現地決済の要点をまとめます。
- 学費送金は銀行SWIFT・Wise・エージェント経由の3択。手数料と手間のバランスで選ぶ
- 現地両替は日本の空港ではなく、フィリピン現地の両替所で行うのが鉄則
- 決済手段は現金メイン+クレカ(保険活用)+国際キャッシュカード(緊急時)の3本立て
- GCashは中長期滞在なら早めに開設すると生活が格段に便利になる
- 送金記録は税務上の扶養控除申請にも必要なため、必ず保管する
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